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biscuit notes

Spotifyプレイリストとか音楽のもろもろをつらつらと

indigo hour / 私立恵比寿中学



自分のなかでは、結局ナニをやってもエビ中はエビ中なのよね。もはや理屈を超えてる。





『indigo hour』は、オリジナルアルバムとしてはセルフタイトル作『私立恵比寿中学』から2年振り、20代お姉さん方5人+10代妹メンバー5人の10人体制になってからは初となる8枚目のアルバム。10曲36分と短いですが、好きなバンドがだいたいこのくらいのボリュームなことが多いので、自分としては違和感なし。1つのアルバムの中で寸劇やったり、真面目に歌ったかと思ったらふざけた事したり、70分近く色んなことやって暴れ倒してたのも今は昔。すっかりしっかりカッコ良いグループに変化したものだなあと、しみじみしちゃいました。



正直、「kyo-do?」後の「Summer Glitter」から「BLUE DIZZINESS」リリースのながれでだいぶ戸惑いました。ジャージークラブとか詳しいことは分からないけど、「あー、ついにエビ中も韓流とかそっちの方向に行ってしまったか。売れるためには仕方ないよな…」と。レキシ池ちゃん楽曲とかたむらぱん楽曲が好きな身としては、もうあの頃みたくバンド色の強い温かみのある新曲は聴けないのかなと淋しくなったり、安易に流行に追従するように見えてしまって切なくなったり。

90年代みたいに(タイアップ全盛期の恩恵とはいえ)色んなタイプの音楽が売れた時代と違って、昨今はある特定のジャンルじゃないと商業的に勝負できないし土俵にも立たせてもらえないみたいな雰囲気、それがどうにも嫌だったんですよね。古き良き時代のアメトーークの越中詩郎芸人みたく、エビ中にはむりやり時流をこじ開けてニーズをつくってしまえるくらいのパワーがあるグループだと思っていたので…

…なんてことは、何回も楽曲聴いたりライブでパフォーマンス見たりしてるうちに全然どうでもよくなってましたw 結局、一度エビの沼にハマり、エビに飼い慣らされた人間なのだと、あらためて痛感。思えば昔も「この曲あんまりだな…」と思っていた曲がだんだん好きになってることなんて度々あったし。所謂スルメ曲的な。それはきっと、もともとの楽曲がしっかりしているからというのは間違いないし、それに加えてどんな楽曲になっても隠し切れないエビ中の色が見えるからだと思っています。そこにはまずお姉さん方5人の存在が大きいです。

妹メンが増えた今、最小6人時代よりもお姉さん方の歌のパートが減っているのは事実ですが、音源聴いたりライブを見たりしてても存在感は全然あの頃と変わらないんですよね。個がしっかりある5人なんだなと改めて思います。艶やかな真山りかさん、太陽みたいな安本彩花さん、姫的な星名美怜さん、純朴な小林歌穂さん、特に中山莉子さんのどんな楽曲を唄っても野性味が残るあの歌声が好きです。「BLUE DIZZINESS」みたいな敢えて皆んな同じように軽めの歌い方をする楽曲のなかでもしっかりアクセントになっているのが良いし、癖になる要素の一つですわ。

そこに食らいつくように妹メン5人が躍動している、というか妹メンの成長具合が凄まじくてビビりまくってます。情熱の桜木心菜さん、平静の小久保柚乃さん、実直な風見和香さん、軽やかな桜木えまさん、王道をゆく仲村悠菜さん。お姉さん方がしっかりしているお陰というのはあるだろうし、10人それぞれ役割は違えどパフォーマンス的には全員横一列、対等な立場なんじゃなかろうか、なんてことを感じています。つくづく面白いグループだわ、好きになって良かったって心から思いますよ、いやホント。









「BLUE DIZZINESS」から始まったリードトラック3部作。年末の第2弾「CRYSTAL DROP」、間にアニメタイアップの「トーキョーズ・ウェイ!」を挟んで年始の第3弾「TWINKLE WINK」まで来た頃には「ウェーイ!やっぱエビ中最高だわー!」とブチ上がり状態。そして新しいアルバムを聴いた上でナタリーさんのインタビューを読んで納得、ディレクターさんが変わってたのね。強い意志をもって変化を恐れず今の方向性に舵を切っていったのが伝わる内容で、共感する部分も多く読み応えありました。



アルバムの話を全然してなかったですが、とにかく1曲目「Knock You Out!」で軽くブチ抜かれました。いつかはきっと全編ラップのバッキバキな曲やりそうだな聴いてみたいな(早弁ラップは緩めな感じなので)とは思っていたけど、まさか自己紹介ソングとして1曲目に持ってくるとは。

楽曲提供した梅田サイファーのKennyDoesさん、めっちゃ各メンバーに合ったリリック書いてくれてるじゃん…という感動もありつつ、大病からカムバックしてきた安本彩花さんのパートでさりげなく「人生めちゃ楽しいわ」てリリックに危うく涙腺が緩みそうになりました。やはり桜木心菜さんのフロウはバッキバキだったり、各々の表現方法に個性も出ていて楽しいし、アルバムとしては最近鳴りを潜めていた面白要素もあるし、エビ中の個性を知らない人への導入としても素晴らしいし、いやホントありがとうございますという気持ちでいっぱいです。公式にライブでのコール練習用動画があるので貼っておきます。さっき見ましたが、相当頑張らないとカンペキにマスターするのは難しそうだ…



年始のライブで初披露した曲を含めると10曲中8曲が既発曲ではあるものの、リリース順に並べただけのアルバムではないので通して聴くと印象が結構変わるし、「当時「全力☆ランナー」(2016年『穴空』収録)でも自販機でミルクティー買ってたけど、「CRYSTAL DROP」でも自販機でミルクティー買ってるの、良い意味で変わんないなあー笑」なんて新しい発見もあったり。クールな感じから徐々にポップになっていくアルバム全体のながれも個人的ツボ。そして今になって「kyo-do?」あらためて好きになってきたなあって思ってたらインタビューでも真山さんが同じようなこと仰ってて思わずニンマリしてしまいました笑



ここから先、グループがどういう方向に進んでいくかは分からないですが、とどのつまり、自分はメンバーの歌とパフォーマンスを信頼しているので、これからも相当なことが起こらない限りは応援していきたいなと思っています。結局いつも辿り着く結論は同じ場所。そしてまとまり無さ過ぎて伝わらない文章になった点、どうかお許しください…



2月のFCイベント(ナタリーさん記事参照)も楽しかったなー。ライブ後のお見送り会で運悪く2時間待ちになってしまったのはしんどかったけどw まあおかげで20人近く作業者が集まっての撤収風景とかレアなもの見れたので良かったかな。見た目シンプルなセットだと思っていたけど、組立/解体は簡単なものじゃないんだなということを肌で感じられたのと、これだけ多くの人がステージに関わっているんだなということを改めて知ることが出来たという意味でも貴重な体験でした。つくづく、こういう仕事やってる方々はコロナ禍での生活が大変だっただろうなと。もうあんな理不尽が起こらないことを祈りたいです。
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