The Vaselinesは1986年に結成されたスコットランドのバンド。当時はそこまで世に知られていなかったのが、Nirvanaのカート・コバーンがバンドを敬愛していたこと、代表曲「Son Of A Gun」など数曲カバーしたことで解散後に再評価されたのだとか(解散後ちょこちょこ復活してたり)。と、細かい話はさておき、個人的にはっきりと確信したことがあるんですよ。「自分は男女混声バンドが好きだ」と。それも、どちらかが主旋律でどちらかがハモリとかでなく(そういうときもあるけど)、両者おなじメロディーを唄うタイプのバンドが好き。
購入したCD『The Way of The Vaselines』は、解散する1989年までにリリースされた作品を集めたコンピレーション盤。もとは1992年の作品なんだけど、今年になってリマスターされ再発(その前にデモ音源・ライブ音源を追加した2枚組のデラックス盤『Enter The Vaselines』が2009年にリリースされている)。それだけ長きに渡って愛されているということのようで。正直演奏はヨレヨレなんですが、これもまたひとつの味、なんならカッコ良い。時に激しいバンドサウンドを響かせながらも、抑揚控え目のメロディーを淡々と唄い続ける男女ボーカル。ずっと聴いていられる心地良さ。素敵なバンド、素敵な作品に巡り合えて良かったです。